スピルバーグ製作総指揮 多重人格障害の母とその家族の日常を描くファミリードラマ
米ケーブル局Showtimeにて2009 年よりシーズン3まで全36話放送。世界の巨匠スティーブン・スピルバーグが女流脚本家ディアブロ・コディ(映画『JUNO/ジュノ』でアカデミー脚本賞を受賞)を迎えて製作した。解難性同一性障害=多重人格の主婦タラとそのファミリーの姿をユーモアと感動の中に描くことで話題を呼んだ唯一無二のファミリードラマだ。
映画界の巨匠が製作総指揮を務めるファミリードラマということで話題となった本作。実際に見た人は口を揃えてその脚本の素晴らしさに感嘆するという。
脚本担当のディアブロ・コディは、映画『JUNO/ジュノ』でも10代の妊娠という深刻な題材を、楽天的な温かさのオブラートでくるんでユーモアに変換した手腕の持ち主。本作でもその独特の世界観と手法は遺憾なく発揮されているのだ。
多重人格という難病を抱えながらも普通の生活を送るタラと夫、そして2人の子どもの関係を、シリアスになりすぎず、はたまたふざけているわけでもなくユーモアを交えて、シニカルにでも温かく描く手法は、全ての視聴者に普通の家族って何だろうと思い起こさせる力強さを持っている。
そんな主人公タラを演じているのは、演技派女優トニ・コレット。シーズン序盤から少なくとも3人の別人格を持つタラを演じきる事はそう容易いことではない。10代の不良少女T、飲んだくれの中年男バック、『デスパレートな妻たち』のブリー顔負けの完全無欠良妻賢母のアリス、そして本当のタラ、性別も年齢もバックグラウンドも全く違うこのキャラたちを変幻自在に演じる様はまるでカメレオンのようと賞賛された。
さすがはアカデミー助演女優賞ノミネート(映画『シックス・センス』1999)やゴールデングローブ主演女優賞ノミネート(『リトル・ミス・サンシャイン』2006)の経歴は伊達じゃない!本作では2009年エミー賞コメディ部門主演女優賞受賞、そして2010年ゴールデングローブ賞テレビ部門 ミュージカル・コメディ部門主演女優賞受賞というビッグタイトルをも手にすることとなった。彼女、実はミュージカル経験もあり、あのトニー賞の主演女優賞にノミネートされたこともあるとか。歌って踊れる人格にも対応可能とは、いやはやどこまでもスゴイ女優だ。
一方、やさしい夫マックスを演じているのは、ジョン・コーベット、『セックス・アンド・ザ・シティ』のエイダン(キャリーとつき合う家具屋)や映画『マイ・ビッグ・ファット・ウェディング』の主演で知られている。この他にも海外ドラマファンにはおなじみの顔ぶれが脇を固め、タラの父親には映画界のベテラン・フレッド・ウォード、長女ケイトの彼には新進若手俳優シャイロー・フェルナンデスを配するなど、幅広い顔ぶれのラインナップはスピルバーグ製作総指揮ゆえの豪華さなのかもしれない。
ともすると暗〜くシリアスになりがちな多重人格という題材を扱いながらもどこかハートウォーミングでどこか毒もありちょっぴり笑える……アメリカドラマならではの要素がぎっしり詰まった『ユナイテッド・ステイツ・オブ・タラ』、普通とか幸せって一体なんだろうという一石を心に投じる作品だ。
タラ・グレッグソン役
マックス・グレッグソン役
マーシャル・グレッグソン役
ケイト・グレッグソン役
Charmaine役
Dr. Hattarras役
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『ユナイテッド・ステイツ・オブ・タラ』をみた後は、視聴履歴を付けてみよう。
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