トゥルーブラッド の作品紹介

ヴァンパイアブームの火付け役。過激で官能的なヴァンパイア・サスペンスは全米を虜にした。

『トゥルーブラッド』は人間とヴァンパイアが共存する世界を描くヴァンパイア・サスペンス。特殊能力を持った主人公がヴァンパイアと出会い、恋に落ちることでさまざまな事件に巻き込まれていく。2人の恋の行方はもちろん、刺激的な官能シーンも話題になっている。アカデミー賞を受賞した経験もある実力派女優アンナ・パキンの演技は見逃せない。

日本人科学者が開発した人工血液「トゥルーブラッド」。そのお陰で、ヴァンパイアは人間を襲う必要がなくなり、人間と共存している世界。
バーで働くスーキーは人の心が読める特殊な能力を持っていた。知りたくもない本音が嫌でも分かってしまい、それが原因で恋人もできないでいた。そんなある日、心を読むことができない男性に出会う。スーキーとその男ビルは互いに強く惹かれ合うようになる。しかし、彼はヴァンパイアだったのである。共存できるようになったとはいえ、ヴァンパイアに対する偏見は根強く残っている人間とヴァンパイアの生き方、考え方の違いは2人の前に障害となって立ちふさがることになる。一方、町では連続殺人事件が起きていた。遺体に歯形が残っていたこと、ビルの兄であるジェイソンの知り合いが多いことから、殺人容疑がかかってしまう。

ヴァンパイアには甘いロマンスをイメージする人も多い。しかしこの『トゥルーブラッド』はサスペンスの要素も強く、またバイオレンス、ドラッグ、カルト宗教など人間の弱さに起因した社会問題にも触れている点が特徴だ。同性愛や官能的シーンが多いことも含めて、刺激が強い大人向けの作品である。
ヴァンパイアブームと言えば、映画『トワイライト』が思い出される、『トゥルーブラッド』はその『トワイライト』より前の2008年から放送が開始。ヴァンパイアブームの火付け役は実はこの『トゥルーブラッド』なのだ。原作小説、ドラマともに大ヒットし、2012年夏にシーズン5がアメリカで放送される予定となっている（2012年5月現在）。

主演は映画『ピアノレッスン』の娘役でアカデミー賞助演女優賞を受賞したアンナ・パキン。『トゥルーブラッド』放送開始翌年のゴールデングローブ賞でも主演女優賞を獲得している実力派である。相手役を演じたスティーブン・モイヤーとは、実生活でも恋人関係になり結婚したことが話題となった。また、ビルのライバルを演じるアレキサンダル・スカルスガルドは映画『バトルシップ』で、浅野忠信と共演するハリウッドの注目株である。製作の総指揮を努めたのは、映画『アメリカン・ビューティー』の脚本家としてアカデミー賞したアラン・ボール。「シックス・フィート・アンダー」でも、エミー賞などの多くの賞に輝いている。

更新日2012年6月15日