ヒッチコック監督『サイコ』の前日譚 時代設定を現代に置き換え、伝説の殺人鬼が生まれるまでを描くサスペンス
サイコ・サスペンス映画の金字塔と言われる『サイコ』。その主人公である猟奇殺人鬼ノーマン・ベイツとそのトラウマの元凶である母親との関係を中心に、彼がいかに変貌していくのかを描く。ヒッチコック版へのオマージュを込めたテイストと様々な伏線の衝撃で話題を呼び、シーズン更新を重ねている戦慄のホラー作品。
『LOST』のカールトン・キューズ、『ザ・リング』『呪怨』シリーズのロイ・リーらによる製作総指揮作品とあって、先の読めないミステリー展開はお手のもの。
若き殺人鬼ノーマン役は『チャーリーとチョコレート工場』チャーリー役のフレディ・ハイモアが演じている。子役時代から繊細な演技が評判であったが、『ベイツ・モーテル』でも『サイコ』でアンソニー・パーキンスが演じたノーマンを彷彿とさせる演技がさらなる評価を受けている。
母ノーマ役は、『マイレージ・マイライフ』でアカデミー賞助演女優賞ノミネートのベラ・ファーミガだ。
『ベイツ・モーテル』は、知られざるベイツ母子の姿を現代に置き換えた全く新しい作品ではある。例えばノーマンはフツーにiPhoneを使うし、高校生活も今どきだ。明らかにモノクロの『サイコ』とは違う世界観。
だが、オリジナル版へのオマージュを決して忘れてはいない。それは一場面見ればすぐわかるセットにも表れている。ユニバーサル・スタジオにある丘の上の屋敷セットをそのまま使用したり、モーテル内部のセットもオリジナルとほぼ変わらない姿で再現したりしていることだ。
なんといってもお見事と言わざるを得ないのは母ノーマの初登場シーンがシャワー室であること。今後の展開を考えれば、なんとも意味深ではないか。
実は『サイコ』をテレビドラマ化する試みは本作が初めてではない。それは、1987年製作のその名も『ベイツ・モテル』。こちらは『サイコ』の後日譚を描いたものだったが、パイロット版の評判は今ひとつでシリーズ化には至らなかった。
それに引き換え本作は2013年米ケーブル局A&Eで放送された初回プレミア放送で450万人の視聴者数を獲得。その後も好評ですぐにシーズン更新が決まった。
同じ作品をモチーフにしていても、つくりかた次第で評価は変わるという良い例だろう。今後のシーズン更新、そして『サイコ』に繋がる納得の結末をぜひ期待したい作品だ。
Norma Bates役
Norman Bates役
Dylan Massett役
Emma Decody役
Bradley Martin役
Caleb Calhoun役
Sheriff Alex Romero役
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『ベイツ・モーテル』をみた後は、視聴履歴を付けてみよう。
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